インド映画『エンドロールのつづき』を観ました
2023年1月、日本公開作品
あらすじ
チャイ売りの少年が恋に落ちたのは”映画”だった。
9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返ったギャラクシー座で、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずにつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが――。
引用:映画『エンドロールのつづき』公式サイトより
「エンドロールのつづき」の感想
私的な推し映画であるRRRを抑えて2022年のアカデミー賞のインド映画代表となったというので、どんな作品か気になり「エンドロールのつづき」を観てきました。
私の中でのインド映画のイメージは2通りあって、ダンスタイムが派手で突然で楽しくて笑っちゃう作品と、シリアス路線を行く人間の心の隙間を切り取った寂しさや悲しさを感じる作品。
「エンドロールのつづき」は後者でした。
古いものは淘汰されていく・・・。
終盤に「まるでサマイの工場見学・・・。」と感じるシーンが続きますが、その工場見学は主人公の少年サマイにとって残酷で、大人になってからも絶対に忘れられないであろう光景であり、見ていて胸が締め付けられる思いでした。
時代はどんどん流れていくし、変化していく。
今まで当然のように必要だったものは、ある日から突然必要ないものになってしまう。
儚い。
サマイのお母さんのお料理の時間と、子供たちが映画を自分たちの手で何とか映し出して楽しむことが出来ないか考えながら試行錯誤している姿が癒しでした。
役者さんピックアップ
主人公の少年、サマイ役のバヴィン・ラバリさんは撮影当時9歳でこの作品が演技初挑戦なのだそうです。
公式HPに好きな子の名前が堂々と書いてあって微笑ましくて笑ってしまいましたが、日本の公式HPに晒されてしまっており・・・、これは彼的にOKなのだろうか。
インド的には普通のことなのかしら。
映画の中では、主人公サマイにお母さんの手作り弁当を持ってくるのと引き換えに映画を見せてあげていたファザル役のバヴェーシュ・シュリマリさんの雰囲気が、自由な感覚の持ち主である映写室のおじさん役の影響もあると思うのですが面白くて好きでした。
歌手・舞台役者・ものまねパフォーマーなどいろいろな活動をされている方のようですが、この作品が初めての大きな役なのだそうです。
私は最近インド映画への間口が広がったので、またバヴェーシュ・シュリマリさんを他の作品で見られると嬉しいですが、いかんせんインドの方たちの顔の識別がまだラーム・チャランさんとNTR.JrさんとSSラージャマウリ監督しか出来ていないので、今後もいろんな作品を観るにつれ「あの時のあの役者さんだ。」と発見できるようになると嬉しいですね。
最後に
この映画の中で英語ができるかできないかで人生が大きく変わるって話が出てくるのですが、ほんとその通りだと思っているので耳が痛かったです。
今まで英会話スクールに手を出してみたり、時間が出来たときに海外の学校にちょっとだけ行ってみたりしてみたけど、日常的に使わなくてはいけない仕事でもないし、周りに英語を使う外国の方がいるわけでもないのでモチベーションが上がらず、最近はもうほったらかしになってしまっています。
英語を道具として使えることが出来れば旅行の時など便利ですけどね。
どうやって勉強したらいいのでしょうか。
興味のある英語圏やインドの映画のインタビュー動画とかたくさん見てたら耳慣れるかなぁ。
確かに、RRRのインタビュー動画を観ていると英語を使って話しているので一時期耳慣れた感はあったんですよね。
興味のあるところから広げるのが一番近道なのかな。
私の推し映画、RRRと最近見たマガディーラの感想を載せてみます。
興味がありましたら読んでいただけると嬉しいです。