リメンバー・ミー
(日本語吹き替え版)

2018年3月公開作品

とっても温かい作品で、とにかくミゲルが健気で可愛くてたまらなかったです。

遠い昔、先祖の中に家族より音楽活動をとって家を出て行ってしまった男がいたことをきっかけに、家系代々音楽を奏でることを禁じられてしまったという家庭に生まれてしまった音楽が大好きなミゲルが、あることをきっかけに家族に音を取り戻すまでの過程が描かれているのですが、死後の世界へ迷い込んでしまうという独特な世界観でした。

途中から骸骨たちしかいない世界の絵になるのですが、はじめちょっと違和感があってもだんだん普通に人に見えてくるのが面白かったです。

慣れって不思議ですよね。



死後の世界と言っても楽しい世界で、死者は今生きている人たちの心に残っている限りは死後の世界で生き続けていて、芸能人は普通にライブ活動をしているし、死後の世界でも端っこの方で人知れず生きている人たちもいる。

死後の世界でも存在しているためには条件があって、その条件は現実世界で生きている人が「死者の日」に祭壇に写真を飾ること、そしてその人を忘れないこと。

完全に生きている人たちに忘れられてしまった瞬間、死後の世界からも完全に消える。

死後の世界については死んでみないことには本当なのか誰にもわかりませんが、「死者の日」というお祭りは本当にメキシコである儀式らしいです。

映画の中の話だけど、現実的に考えると「死んでまでも生きてたくないなぁ」となんとなく思ってしまいました。

死後の世界でも人間関係もあれば、人気者もいれば端っこにいる人もいるような世界観ならなおさら。

って、まぁそのあたりは置いておいて本編の話に戻しましょう。



ミゲルの家系に音楽を持ち込まないように徹底的に子孫たちに刷り込んで死んでいったイメルダ(音楽をとって出て行った男の妻)の死後の世界での権力が生前同様強くて面白かったです。

強くて凛としていたのは、生前の時分、夫が出て行ったあと娘を一人抱えてどれだけ強がって頑張って生きていたかを物語っているようで、強すぎて笑っちゃうけどなんだかちょっとジーンともしてしまいました。

上の写真の真ん中にいるミゲルが抱えている白いギターは音楽を取って家族を捨てた男のギターなのですが、果たしてそれは誰のギターなのか・・・。

驚きの真実。

そして和解。

泣ける・・・、温ったかい作品だなぁほんと。

死後の世界から戻ってきたミゲルが、先祖代々ずーっと音楽を家に持ち込まないことを徹底して過ごしてきた家族を前にママココに向かって歌うリメンバー・ミーはとても心に沁みました。

ミゲル役の声優さんは、少年の声を得意とする大人が演じているのだとばかり思っていたら、当時13歳のほんとの少年が演じていたと知って、その表現力に驚きました。

ミゲルは素直で優しくてほんと可愛かった。



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