SING ネクストステージ
(日本語吹き替え版)

2022年3月公開作品

初っぱなミーナ(ゾウ)役のMISIAさんの「キャー!」が音程安定よい発声で

「おー。キャーまで音楽的だ。」などと小さく感動してしまいました。

始めの方に出てきたバスター・ムーン(コアラ)の赤い自転車は、ファーストステージから引き続き相変わらず体に対してデカすぎて、おいおい足が全く地面に付かないじゃないか、危ないよー、と言うお決まりの感じで嬉しかったです。

ファーストステージではお父さんが一生懸命貯めたお金で建設した劇場が倒壊してしまって、これからまた再建だ!ってとこで終わってたんで、ネクストステージの始まりに立派な劇場で歌っているキャストを観て、あれからここまで大きくしたんだなって感慨深くなりました。



今回は、いつもの劇場から飛び出して一流劇場への挑戦が描かれていたのですが、その一流劇場のオーナー、ジミー・クリスタル(オオカミ)がパワハラ野郎で、腹が立ちました。

娘を主役にしないのならショーは中止だとか、「俺の機嫌を損ねるとどうなるか・・・、わかってるよな!!」的なところがほんと嫌な感じ。

そのジミー・クリスタルを相手にしたバスター・ムーンの奮闘をみていて、しがらみとか人間関係とかそういった部分って現実のショービジネスの世界でもわりと珍しくなく起こっているんだろうななどと楽しいアニメを観ながらも少し現実的に考えてしまうシーンが多くあり、この映画は子供も楽しめるけど大人向けの内容だなぁなどと思いました。

そのジミー・クリスタルの娘、ポーシャの声を演じていたのはアイナ・ジ・エンドさんなんですが、とっても個性的で魅力的な歌声で、この役にピッタリだなって思いました。



バスター・ムーンの部下というか秘書のミス・クローリー(カメレオン)の有能ぶりに惚れ惚れしました。

もちろん、ボスであるバスター・ムーンに命じられた任務であるから粛々と遂行できたのだろうけど自由気ままなキャストたちをテキパキビシバシとまとめて動かす姿が素敵で、あの自由奔放なオーナーの娘、ポーシャまでも言うこと聞かすなんて素晴らしい才能の持ち主だなって。

爆音轟かせながらの派手な赤いオープンカーで気難しそうな一流ミュージシャンに会いに行ったりするし、私の中でミス・クローリーは密かに一番お気に入りのキャラクターなのかもしれません。

最後の方でロジータ(ブタ)の子供たちが劇場の中にあるレストランに放たれるシーンが出てくるのですが、暴れ回ってチョコまみれになってたし、警備員に捕まってなんだりかんだり普通ならあるだろうにその後すぐにきちんとお母さんのショーを観ていて、「こういうとこ、良くも悪くもアニメだな」って笑っちゃって、そういう矛盾も楽しみました。

アッシュ(ヤマアラシ)がクレイ・キャロウェイ(ライオン)がステージに再び戻れるように説得するシーンがもっと描かれていたらよかったのになぁ。

これはいつかスピンオフとか、アナザーストーリーとかでたっぷり描いていただけたら嬉しい。

クレイ・キャロウェイの声を稲葉浩志さんが演っているということだったので、歌うシーンを楽しみにしていたのですが、少しだけだったのでここは個人的に消化不良です。

ですが、稲葉浩志さんとヤマアラシ役の長澤まさみさんのデュエットっていうのは実写や歌番組では多分見られないだろうし、贅沢だなとも思いました。



ファーストステージで結構活躍していた、バスター・ムーンのお友達であるエディ(ヒツジ)が全然出てこなかったので寂しかったです。

「あー、今回も楽しかったな。」って思ってエンドロールを見ていたら音楽プロデューサーとして蔦谷好位置さん、日本語歌詞監修としていしわたり淳二さんのお名前が出てきたので、関ジャムファンとしては最後にもう一段テンション上がりました。

この映画から学んだことは、夢を叶えるためには、その夢の大きさに比例してとるリスクも大きくなる。

そのリスクをとっても成し遂げたいとなれば何でもやらなくちゃ。

成し遂げるためなら命もかける。

そんな勇気でしょうか。

この映画は一見見やすくてとても楽しいけれど、とても深かかった。

動物たちって言っているけども人間がひとりも出てこない・・・。

人間も動物なのになぁ。

それがきっといいのだろうけど、そんなところも深い。

 

ファーストステージの感想はこちら↓

SING(日本語吹き替え版)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA