KAPPEI カッペイ
2022年3月公開作品
『KAPPEI カッペイ』を観てきました。
王様のブランチをたまたま見ていたら主演の伊藤英明さんと上白石萌歌さんが映画の宣伝で出演されていて面白そうだったので観に行ってみました。
原作が漫画ということで、キャストの出で立ちを見たとき伊藤英明さん山本耕史さんや小澤征悦さんは何となくこういう役も「おー、なんか今回は(も)すごいふざけてんなぁ。」くらいの印象だったのですが、私の中で大貫勇輔さんと言えば『ルパンの娘』のエレガントな円城寺さんや、『やすらぎの刻~道~』での剣道の凛々しい先生のイメージが強かったため「大貫さんになんて格好を・・・、そしてなんて役をさせているのですか・・・。」と思ったものです。(映画を観に行こうと決めた時点ではすでに慣れましたが)
馬鹿馬鹿しいけれど、心温まる楽しい作品なのですが、途中「あれ?私今何を観させられているのだ??」と2回ほど我に返りました。
が、役者さんたちの全力の悪ふざけといいますか、演技力にて無事再び作品の世界に戻れました。
この映画は子供はきっと喜ぶし、大人が見る場合は大人が全力で真剣にふざけているのを存分に楽しむ作品だなぁと思います。
古田新太さん演じる師範の元で幼い頃からおそらく40代半ばまで、いつ来るともわからない世界が滅びゆく時に備えて女子禁制の山奥でずっと修行にいそしんでいたカッペイたちには、それぞれ「無戒殺風拳○○流」という得意技があって、みんなバーンとしたすごい技なのですが、山本耕史さん演じる正義だけ「馬跳流」というすごくショボい技すぎて不憫でした。カッペイと戦った後、鈴木福さん演じる武智がさりげなく「おい、尻隠してやれ・・・」って言ったのがまたなんだか切なかったです。
鈴木福さん、昭和のヤンキー役を頑張ってやっている姿がくすぐったくてよかったです。
岡崎体育さんや3時のヒロインのかなでさん、関口メンディーさんがとても効果的にいいタイミングで出てきて、テンション上がりました。
そして、よくわかんない警官役ででてきた橋本じゅんさんと森永悠希さんがいい感じで映画を観てる私たちと、異次元空間すぎるカッペイたちの間を繋いでくれてるようで警官さんたちのシーンに癒されていましたが、「いつもカッペイたちの戦いを見てないでそろそろ仕事せんかい」とも思いました。
西畑大吾さん演じる啓太くんの細かいツッコミに「確かに」っていちいち思わされて啓太くんも十分純粋なはずなのに、40代男性であるカッペイたちの純粋さの方が勝っているため啓太くんが若干大人に感じるのがこの映画の面白さなんだろうなぁ。
カッペイたちがどんどん啓太くんの家に押しかけて居候して、最終的にはキャラの濃い4人と同居するようになったとき、4人の食費はすべて啓太くんが出しているのかと楽しい漫画的映画を観ながら冷静に考えてしまった自分は汚い大人になっちまったもんだなぁ・・・、って思いました。
私的に一番面白かったのは小澤征悦さん演じる英雄さんが上白石萌歌さん演じるハルちゃんに盛大なサプライズとともに告白するシーンでした。
大貫勇輔さんと関口メンディーさんのダンスバトルかぁ私的に贅沢だなって思いましたが、もう少し大貫さんが踊っているシーン長めだったらよかったなぁ。
お子さんと一緒に観に行くとか、大人の盛大な悪ふざけを楽しめる方にはよい作品だと思います。